今日の本
こちら。
とても良い本でした。
この本全体として、コンサル批判です。それも、コンサルだった筆者が言っているのでおもしろい本です。
タイトルも秀逸ですよね。
気になる人はぜひ買って読んでほしいところですが、かんたんに言うと、
どんな立派な数値指標とかマネジメントシステムとか理論があっても、結局は人がすべて!!!
ということです。いまのAI時代でもとても大事な考え方だと思います。最後は人ですよね。
「モデル」は人間的ではない
物事を整理するときに使うモデルやツールってありますよね。例えば、経営指標KPIとか、タレントマネジメントシステムとか。
理論とか、フレームワークとかとも言ったりするかと思います。
筆者はそれを強く批判します。
コンサルは結局モデルが古くなったら新しいモデルを取り入れて、それっぽく提案するだけで、一番大事なのは、コンサルではなく当事者が自分の頭を使って考えることや、部署間のコミュニケーションとって同じ方向にみんなでがんばること、だったり、人間らしい泥臭いことが最終的に高い効果につながる、と述べられています。
これはかなり私も賛成で、近年、AIとかIoT、RPAといった新技術が騒がれていますが、それを使うことが目的になってしまってはダメで、それ以前にやるべきことっていっぱいあることが多いのが現状かなぁと考えています。
また、筆者は後半で、かなりタレントマネジメントシステムを批判しています。
いろいろとダメな理由は書かれているのですが、ポイントは、人間関係がおろそかになるということです。評価に時間を使って忙しいって、本末転倒です。その時間があれば面談とかしたほうが有益だよね、って主張です。社員をランク付けすることも批判しています。
あと、リーダーを育てるって話でおもしろかったのが、リーダーはチェックリストで育たないってことです。世間一般に、「リーダーになるための〇箇条」とかいう本は溢れていますが、筆者曰く、リーダーになるためには強い意志が必要、とのこと。なので、リーダーシップ教育とかは疑問符がつくって話でした。
感動ストーリー
このように、この本では一貫して、人間性といったものを大事にしようという主張ですが、具体例もけっこう出てきてイメージしやすいです。
当時の筆者の部下で、プレゼンや資料作成において、細かいところばかりを気にしてしまう部下がいて、何度注意しても直らなかったそうです。そこで、プレゼン先の取引先の偉い人に筆者が事前に頼んで、プレゼン中にその部下が細かい話をしだしたら、厳しく怒鳴ってほしいとお願いしました。その効果もあって、「仕事ができない」と言われていた部下が一気に成長したという話でした。
要約すると「ふ~ん」くらいの話に見えてしまいますが、本ではもっと感動的に書かれていて、実際私も感動しました。
これも、上司と部下の人間的なコミュニケーションによって、個人的にも組織的にも成長できたいい事例かと思いました。
まとめ
ということで、オススメの本です。どうぞ。
私は基本的に賛同の立場ですが、筆者も私もかなりおおざっぱで細かいところを気にしない人間なので、気が合うだけかもです。読む人によっては賛同できないかも。
まぁ気になったら読んでみてくださいね~。
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